• 2017.6.15
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歯を抜く矯正、歯を抜かない矯正

ここでは、歯を抜く矯正、歯を抜かない矯正について書きます。

はじめに

歯の矯正を考え、初めて無料相談へ行ったとき、当たり前のように上下2本ずつ、合計4本の歯を抜く必要があると言われました。

正直、健康な歯を抜くことに抵抗がありましたし、本当に抜いて大丈夫かな、と思いました。

しかし、インターネット上で情報収集をしていくと、矯正をするうえで歯を抜くことはごく当たり前のことのようでした。そんな中、抜かない矯正や可能な限り抜かない矯正というものも目にしました。矯正の業界では、抜く抜かない問題が勃発しているようです。

歯を抜く矯正

こちらの矯正方法が日本では多数派のようです。噛み合わせを考慮し、歯を矯正していくためには、歯を抜く必要があるという説明や後戻りしやすいなどの記事を目にしました。後悔しない歯科矯正という本から引用させていただきます。

初めから「絶対、歯を抜かない」とうたっている矯正治療は、要注意です。日本人の歯科矯正治療の場合、歯を抜かないで行えるケースは少ないのです。もちろん少ないけれど、抜歯なしで歯科矯正を行えるケースはあります。でも、そのようなケースはわずかです。元来、日本人などのモンゴロイド系の人種は、歯が厚く、頭(頭蓋骨)は奥行きがなくペタンとした”短頭形”。歯が収まる奥行きが少ないため、歯並びがデコボコになる確率が高い人種なのです。このように、歯並びは頭の形から決まっています。ちなみに、欧米人は長い頭で、奥行きのある”長頭形”です。日本人の場合、歯科矯正を行おうとすると、七~八割は抜歯をしなければ矯正治療が行えないケースだといわれています。【…】それにくらべて、欧米人は抜かない矯正治療がしやすい頭の形と顔立ちをしています。その顔立ちのおかげ(?)で、欧米人は抜歯をせずに歯を並べ、口が多少前に出ても、違和感がないのです。【…】欧米人はこういった条件から、九〇%近くは抜かない歯科矯正ができます。”絶対、抜かない”とうたっているクリニックでは、欧米のそうしたやり方をそのまま、日本にもってきている可能性があるのです。【…】歯を抜かない矯正の歴史は古く、欧米では昔から行われてきた方法ですが、今のやり方になったのは、一九○○年ころから。当時、この抜かない矯正を開発したのが、矯正の世界では有名なアメリカのアングル博士という矯正専門の歯科医師です。その後、一九六〇年代になると、アメリカのツイード博士が抜歯による現在の歯科矯正の方法の基礎をつくりました。このツイード博士の方法を日本人に合わせて改良に改良を重ねてできたものが、今の正しい歯科矯正の基本となっています。こうしてみると、じつは、抜歯による歯科矯正のほうが新しい方法なのです。” 増田美加 (2009). 後悔しない歯科矯正 小学館101新書 日本矯正歯科協会監修 p.26-27, 29-31.

確かに、今の医院を訪れる前、矯正歯科を検索すると、歯を抜く矯正歯科さんがほとんどだったと思います。

抜かない矯正とうたっている医院は少ない印象をうけました。

実際に自分が初めて訪れた無料相談の医院も、昔お世話になっていた歯医者で軽く伺った時も、現在お世話になっている医院でも、私の場合は矯正するのに歯を抜く必要があると言われました。

実際に、歯を抜かないとうったっている医院に伺ったことがないので何とも言えませんが、上記の本を読んだ限りでは、下顎が小さく、スペースもない私のケースは歯を抜くこともいたしかねないのかなというのが私の感想です。

歯を抜かない矯正

歯を抜くしかないといっても、やはり不安ですし、抜かないですむなら抜かないでいたいなという気持ちもあります。

しかも、4本となると、すごい数です。痛いだろうなという気持ちとともに、健康な歯を抜いてしまって本当に大丈夫なのかなと思いますよね。しかも、コンプレックスを解消するために少しでも早く解決したくて、先生の言うとおりに歯を抜いてしまおうと安易に考えてしまうこともあると思います。

ここでは、抜かない歯の矯正という本から引用させていただきます。

健康な歯を抜くとき、抜く対象になってしまうのはほとんどの場合、前から数えて4番目の第一小臼歯です。前歯の見た目にも影響が少なく、大臼歯と呼ばれる奥歯ほどどっしりとしていないので、抜いても影響が少ないと思われているためです。【…】私自身、歯学部の学生の頃、矯正専門医から「健康な歯を抜くように」といわれた経験があります。私は歯並びがデコボコだったので、頭の中では抜かなければいけないのかなと思っていましたが、ごく簡単な検査・診断の結果、「抜く」といわれたことに大きな疑問をもちました。その後、まったく違う理論・手法で、私は健康な歯を抜くことなく治療しました。その方法は、日本ではまだ少ない特殊な矯正治療法でした。しかし、私自身の歯並びがガタガタで咬み合わせも悪かったおかげで、さまざまな矯正理論を見直し、実体験として勉強することができたことは、非常に大きな財産となっています。そして、歯科医となって現在に至るまで、一貫して、健康な歯を抜く矯正治療は行っていません。【…】日本の矯正治療はアメリカで行われている方法をそのまま取り入れたものです。アメリカでは小臼歯を抜く矯正治療が一般的でした。アメリカ人は一番人目につく前歯の状態をとても気にします。前歯をきれいに並べるために、小臼歯など目立たない歯を抜くことにはあまり抵抗感がなかったのかもしれません。しかし、矯正治療のために便宜的に抜かれることが多くなった小臼歯にも大切な役割があることがわかってきてから、これに意を唱える声が世界的にあがってきました。 古田博久 (2011). 抜かない歯の矯正 海苑社 p.53-55.

小臼歯には、上下の咬み合わせを決める要素があります。歯の形に、下アゴが不必要に後ろに(奥に)下がらないようにするストッパーの形が刻まれているのです。もし小臼歯がなくなったら、上下の顎の位置が決まりにくくなり、咬み合わせも不安定になります。咬み合わせが不安定になると、顎の関節にも影響が出てくることがあります。【…】小臼歯は、食事のときに活躍するだけでなく、人間の体のバランスを機能的に保つためにも大事な歯なのです。” 古田博久 (2011). 抜かない歯の矯正 海苑社 p.64

こちらの本を参考にすると、明らかに抜かない方がいいという感じですよね。

小臼歯にもやっぱり役割があったんだ…とこの本を読んで思いました。

立場や考え方によって、治療方針が全然違うものになることに改めて驚かされます。しかも、2冊の本の内容を比べると矛盾している箇所もあるようですし…

私たち患者からしてみると、矯正の知識があるわけではないですし、調べようとしてもあまり手段がありません。本を参考にしても手に取る本によって左右されてしまう気がしまいますし、本格的に大学に行って学ぶなんてこともなかなかできませんし…

最後に

結局、歯を抜く矯正、抜かない矯正どちらがいいのでしょうか。

私個人としては、歯を抜かなくていい場合は、もちろん歯を抜かないで矯正してもらいたいというのが本音ですが、頑なに抜かないという選択肢しかないというのは、違うのかなとなんとなくですが思っています。

一番大切なのは、自分が治療方針に納得し、信頼できる先生に治療してもらうことなんだと思います。

歯を抜くことに抵抗がある人は、まずは自分自身でいろいろ情報を集め、歯を抜かない派および抜く派、それぞれの先生にお話しを伺い不安を取り除いたうえで治療にとりかかるのが一番ではないでしょうか。

実際に、私は4本歯を抜き治療することになっていますが、納得していますし、自分の先生を信頼しています。歯の本数が減ってしまうことは非常に残念ですが、現在は、その分残った歯を大切にしようと心がけています。


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