• 2017.6.9
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避妊のための低用量ピル

日本ではピルと聞くとあまりいいイメージがないように思います。私も、ピル=体に悪いもの、と思っていました。ただ、最近では、避妊ができるだけではなくて、PMSや生理痛が軽くなったり、生理の日程をずらすことができるなど、ピルについてポジティブな印象も定着しつつあるのではないでしょうか。ここでは、現在普及している低用量ピルについて主に書いていきます。


高用量ピル、中用量ピル、低用量ピルとは

ピルの説明については、引用させていただきます。

もともと女性の卵巣から分泌されている二種類の女性ホルモン、卵胞ホルモンと黄体ホルモンを化学的に合成した薬がピルです。ピルに含まれる二つの成分は、合成卵胞ホルモンが「エストロゲン」、合成黄体ホルモンが「プロゲスト―ゲン」と呼ばれています。開発の初期には、「エストロゲン」のみ、「プロゲスト―ゲン」のみで作られた経口避妊薬もありました。しかし、単独の成分だけでは避妊効果が不確実であったり、ホルモン量が多く副作用も大きいなどの問題があり、使用されなくなりました。ピルの歴史は副作用研究の歴史といわれています。胃腸障害、血栓塞栓症、発がん性などの関連から「エストロゲン」の量を、心筋梗塞、脂質代謝異常、体重増加との関連から「プロゲスト―ゲン」の量を減少させてきました。四〇年近くをかけた研究の積み重ねによって、徐々に含有ホルモン量を減らすことに成功し、現在では、「エストロゲン」と「プロゲスト―ゲン」を混合した、ホルモン量の少ない、確実に避妊できる低用量ピルが開発されています。低用量ピルとは、ピルの成分の一つであるエチニルエストラジオール(「エストロゲン」の一種)の一錠中の量が、〇.〇五ミリグラム未満のものを指します。日本で実際に承認された低用量ピルは、エチニルエストラジオールが〇.〇三~〇.〇四ミリグラム程度と、さらに低い数値となっています。ちなみに、中用量ピルは、エチニルエストラジオールが〇.〇五ミリグラム、それより多いものは高用量ピルといわれます。” 北村邦夫 (2002). ピル 集英社 p.41-42.

下記文章からは、ピルと記載しているものは低用量ピルのことを指すことにします。

また、私が実際に飲んだことがあるピルやお医者さんに紹介していただいたピルはすべて低用量のものでしたので、現在、避妊のためのピルとして使用されているものは、低用量ピルが大半だと思います。


低用量ピルの種類

日本国内で発売されているピルは、有効成分の配分量や服用法によって分類されます。21日間飲む実薬にプロゲスト―ゲン(合成したプロゲステロン)とエストロゲンが一定比率で入っているものを「一相性ピル」といい、生理周期による女性ホルモンの変化に合わせて量や配合比を変化させたものを「段階型ピル」といいます。段階型ピルのうち、配合比が三段階に変わるものが「三相性ピル」です。一相性ピルはすべての錠剤に含まれるホルモン量が同じなので飲み間違いが少なくなりますが、三相性ピルの場合は決められた順序で飲まなければなりません。飲む順番を間違えると不正出血が起こったり、避妊効果が低下することがあります。また、プロゲスト―ゲンにも改良が加えられ、開発された順に「第一世代ピル」「第二世代ピル」「第三世代ピル」と呼ばれます。” 佐藤力(2011). 女性のためのピルの本 幻冬舎メディアコンサルティング p.18-19.

またピルには21錠タイプと、28錠タイプがあります。28錠タイプは、最初の21錠に有効成分が含まれており、最後の週に飲む7錠には偽薬が入っています。こちらについては、服用方法のところでも、説明したいと思います。

現在、私が服用しているピルは、マーベロン28錠タイプです。21日間飲む実薬にプロゲスト―ゲンとエストロゲンが一定比率で入っている一相性ピルのタイプで、残り7錠は、偽薬になります。一錠あたりのエストロゲンの一種であるエチニルエストラジオール含有量は、0.03mg、改良されたプロゲスト―ゲンの種類の第三世代ピルに含まれるデソゲストレルの含有量は0.15mgになります。(画像上の白い21錠。緑色の7錠は偽薬。)

以前、トリキュラー錠28というピルを服用していたこともあります。このピルは、すべて同じ含有量で有効成分が含まれているわけではなく、3種類に分かれている+7錠の偽薬という構成になっています。つまり、段階型のピルで、三相性ということになります。指定された順番通りに飲まなけらばならず、飲み間違えてはいけません。1種類目のエチニルエストラジオール含有量は、0.03mg、2種類目のエチニルエストラジオール含有量は、0.04mg、3種類目のエチニルエストラジオール含有量は、0.03mgです。また、改良されたプロゲスト―ゲンの種類の第二世代ピルに含まれるレボノルゲストレルの含有量は1種類目が0.050mg、2種類目が0.075mg、0.125mgになります。

少々難しいと思うのですが、ここで何をいいたいかといいますと、同じピルといっても、いろいろな種類があるということです。ピルによって含有量や成分が微妙に違いますので、副作用にも違いがあらわれると思います。自分がどのタイプのピルを服用するのか、しっかりと医師と相談し決めましょう。


低用量ピルを飲むようになったきっかけ

私が低用量ピルを飲み始めたのは、約6年前のことです。途中少しだけ中断していた時期もありますが、ほぼ継続して飲んでいます。しかし、ピルを飲み始める前の私は、ただ単にピルは体によくないものという認識でしたし、日本の友人でピルを飲んでいる子を一人も知りませんでした。

そんな私がピルを飲み始めるようになったのは、海外の友人がきっかけでした。当時、私は海外に住んでいました。海外の友人は、ほとんどの子がピルを服用していて、すごくびっくりしたのを覚えています。中には、ニキビがひどいため、ニキビ治療のためにピルを飲んでいるという子もいました。ピルの服用をやめると、大量にニキビができて、大変だそうです。しかも、1シート(4週間分)で、1000円以下で購入できるし、別に危険じゃないよという友人の話を聞いてピルに興味を持ち始めました。また、当時は若かったですし、結婚もしていなかったことと、海外にいるということで、絶対に妊娠してはいけないと思っていたので、病院に行って低用量のピルを処方してもらうことにしました。ただ、ピルの服用は危険なんじゃないかという思いがまだ頭の中にありましたので、病院で先生に質問してみると、危ないってなにが?と、笑われました。日本のピル事情を話しましたが、たばこも吸っていないし、危なくなんかないよと言われました。


低用量ピルの危険性と副作用

初めて低用量ピルを飲む前に、説明書を読みましたが、海外のお医者さんに言われた通り、副作用はとても少ないようでした。日本に帰国してから、日本のお医者さんとも話しましたが、たばこも吸っていないし、低用量ピルならあまり危険性はないとのことでした。

ここで、副作用について、引用させていただきます。

確かに、ピルは薬ですから副作用はありますが、必要以上に強調されてきたため、むやみに「怖い」と思い込んでいる人も多く、「がんになる」「太る」「不妊になる」といった誤解もよく耳にします。ピルが誕生した1960年頃はホルモンの量が多かったために副作用の発現率も高かったのですが、最近のピルはホルモン量が少ないので、副作用の発現率もきわめて低く、太ったり、不妊になったりする心配はありません。がんについてはむしろ、ピルを飲むことで卵巣がんや子宮体がんのリスクは減ることがわかっています。ピルの副作用のほとんどは、吐き気、乳房が張る、頭痛などの軽い症状で、一般に「マイナートラブル」と呼ばれるものです。個人差があり、だるさやむくみなどが現れる場合もあります。しかし、【…..】これらの症状はホルモン環境の変化によって起こる一時的なもので、ピルを飲み始めて3ヵ月以内に大部分がおさまります。マイナートラブル以外には、血液が固まりやすくなって血管が詰まる血栓症や心筋梗塞、脳卒中を発症するリスクが少し高くなることが指摘されています。特に、35歳以上で1日15本以上の喫煙者は注意が必要です。” 佐藤力(2011). 女性のためのピルの本 幻冬舎メディアコンサルティング p.26-27.

私自身はここに書かれているような副作用を経験したことは、今のところありません。また、日本の産婦人科では、血圧や体重も診察前に測りますし、健康診断の血液検査など問題がないか確認されます。必ずしも、内診はうける必要はないようですが、ピルを服用しているからという理由だけではなく、健康管理の一環として、最低でも2年に1度は、内診を受けるようにしています。海外では、1年に1度内診のみを受けていました。引用させていただいた本によると、血栓症などのリスクが上がるということですから、海外での内診だけよりも、日本のように血圧を測定したり血液検査、健康診断の結果の確認をする方が理にかなっているのかもしれません。しかし、ピルの服用にかかわらず、いつどのように体調を崩すかわかりませんので、婦人科の内診も含め、定期的に健康診断を行うことをお勧めします。


ピルの服用方法

先ほども少し述べましたが、21錠と28錠タイプによって、すこし服用方法がかわります。21錠タイプの場合は、毎日1錠ずつ飲み続け、21錠がなくなったら7日間錠剤を飲まない期間をとります。そして、また新しいシートの1錠目を飲んでいきます。

28錠タイプの場合は、指定の通り、毎日28錠を飲みます。ただし、最後の7錠は偽薬です。28錠飲み終わりましたら、新しいシートにうつります。

さらに、服用時間は毎日同じ時間に飲むことが推奨されています。夜寝る前などに飲むのがいいでしょう。飲み忘れた場合は、24時間以内なら気が付いた時点ですぐに飲んでください。次のピルはいつもの時間に通常通りに飲みましょう。

21錠でしたら、7日間錠剤を飲んでいない期間、28錠でしたら、7錠の偽薬の期間に生理が来ます。つまり、生理の日程をピルで調整することもできます。旅行にいくときや、結婚式などの大事な日に生理が来ないように調整できるのです。有効成分を含む21錠を飲み終えたら、7錠の偽薬を飲まず(または、7日間休止日をあけず)、続けて新しいシートの有効成分の入ったピルを飲み続ければいいのです。


最後に

  • 上の文では、述べておりませんでしたが、ピルは性感染症を防ぐものではありません。性感染症を防ぐためには、必ずコンドームを使用してください。
  • インターネットなどで、ピルを個人輸入することもできるようですが、危険ですのでやめてください。医師と相談して信用できるピルを出してもらうようにしましょう。1シート、1500円~3000円ほどで手に入ります。
  • 定期的に健康診断、産婦人科内診をうけましょう。低用量といっても、薬は薬です。検診を定期的にうけ、不安をなくしましょう。

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